周りの同級生より習い事の数は多いと思う。
運動系を2つ、文化系を1つ、塾、通信教育を2つ。
すべてを6年間ずっと続けてきたわけではないが、それでも私の地域では多い方だと思う。
「『うちはそんなお金ないから習い事は無理』って言われるから、お金持ちで羨ましい~」
と同級生に言われたことが何度かあった。
いやいやいやいや。
習い事2つして、
ゲームがたくさんあって、
毎年ディズニーランド行って、
ニチアサに出てくる変身アイテム買ってもらえて。
家庭のお金の使い方が違うだけじゃない?
家族旅行は行ったことない。
おもちゃも知育玩具しか買ってもらったことない。
誕生日とかクリスマスにお願いして欲しいものもらえるのが羨ましい。
将来役に立つのはどっち
習い事や教育にお金をかける私の親。
ゲームや旅行にお金を使う友達の親。
「塾に行って勉強した方が将来役に立つ」
「習い事の経験は将来役に立つ」
そんなことを言われて、自分に言い聞かせて、
大人になったから答え合わせ。
勉強も習い事もしててよかったと思う。
高校、大学に進学できたし、規律や集団行動も習い事から学んだことが活きていると思う。
”大事な子供の頃にゲームとか旅行に無駄なお金や時間を使わなくてよかった”
とは思わない。
古本屋で懐かしのゲームソフトを見かけたとき、
当時のゲームのリメイク版やスマホ版が出たとき、
懐かしの話題で盛り上がる周囲を見て何とも言えない気持ちになる。
「リメイク版出たし、今からやればいいやん」
友達はそう言ってくれるが、そういうことではない。
「あの頃を懐かしむ」
「思い出を蘇らせる」
そういうことに憧れる。
今さらポケモンの名前を覚えたってそれはできない。
そしてこの気持ちもわかってもらえない。
青春コンプレックスと常識のない不安
大人になった私を悩ませるのはポケモンで盛り上がれない青春コンプレックスだけではない。
「懐メロっていいよね。子供の頃家族で旅行した時に車で聞いてたから思い出す」
友達も思い出に浸って出てきた言葉で心の中がドロッとする。
家族旅行に行ったことがない。
どんなところに行くのか、
どんなことをするのか、
どんな思い出に大人になった時に残るのか。
多くの人が経験していることを知らない。
常識がない。
外食のマナー、旅行先の楽しみ方。
純粋に楽しみたいのに、
「間違っていないか」
「常識ないって思われないか」
そういう不安がよぎる。
夏休みの宿題が嫌いだった。
作文や絵日記が大嫌いだった。
「キャンプに行った」
「プールに行った」
これらの思い出の中に
「部屋の片づけをした」
って混じるのが嫌だった。
なんで教室にみんなの絵日記飾るの。
先生やめてよ。
「あの子、夏休みどこにも行ってないんだ」
ってばれるじゃん。
授業参観の時、お母さんたちみんなの絵日記めっちゃ見てたよ。
「うちは旅行する余裕あってよかった」
って勝手にほっとされたり、下に見られたりしたくない。
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